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賃貸物件で水漏れが発生!対処方法と費用は誰が払うのかを解説

賃貸物件に住む際に多いトラブルで多いのが水漏れです。天井から水漏れしてきたケース、自室で水漏れのトラブルを起こしてしまったケースなど一体誰が修繕費用を払うのか気になるところですよね。

水漏れ問題では、原因がどういったものなのかで工事費用を負担する人が異なってきます。
この記事では賃貸物件の水漏れした時の対処法と費用について解説します。

賃貸物件の水漏れケース別対処方法

賃貸物件で水漏れ問題に遭う機会には、自分で起こしたケースと隣人・階下の部屋が原因となるケースに分かれます。

どちらに該当するかによって、対処法や費用負担の仕方が異なってきます。

水漏れが起きる原因
賃貸物件で水漏れが生じる原因には、大別して2通りあります。

まず、給水管や水まわり設備の老朽化によるものです。新築の建物だとほとんど問題ないですが、築年数が15年以上になると設備の老朽化が進行します。一方賃貸アパートやマンションなどは12〜15年くらいで外壁や給排水管の交換など大規模な修理工事を実施します。

ただし、オーナーさんの資金調達の都合で大掛かりな工事がされていない物件のケースでは、給排水管が古いので水漏れトラブルが生じやすいです。

次に、入居者の不注意による水漏れトラブルです。その中でも多いのが浴室の水の出し続けによるものですが、高い階から水漏れすると、階下まで水が漏れるので、大きな被害が発生します。

水漏れ被害を受けた場合
水漏れ被害を受けた場合、管理会社あるいはオーナーさんに連絡をとりましょう。天井から水がポツポツ落ちてきたなど、自分に落ち度がなくても水漏れの被害を受けてしまうこともあります。

そういうケースであってもすぐに管理会社かオーナーさんに連絡しましょう。管理会社サイドが対応してくれるはずです。

加入中の火災保険の内訳を調べる
普通、同じ物件内であれば他人が居住する部屋も同様の火災保険に加入しているでしょう。よって、管理者サイドが対処中の間に加入中の火災保険について内訳をチェックしてみましょう。

特約で「個人賠償責任保険が付帯されていれば、他の部屋が加入中の保険によって補われます。

水漏れ発生時の箇所と該当者を特定
管理者サイドの対処には、水漏れ発生時の箇所と該当者を特定することも含みます。直接誰が犯人なのか自分で調べるのはトラブル発生になるので、管理者サイドに仲裁に入ってもらいながら修理の手続きをおこなっていきます。

費用は誰が払うのか

賃貸物件での水漏れが起こったとき、その修繕費用は自己負担なのか、管理会社やオーナーさんが負担してくれるのか、非常に心配なところです。結論は、修繕費用を負担する人は契約内容や水漏れの発生原因によって違ってきます。

はじめに契約書の内容をチェックしてみましょう。水漏れの修繕費用を誰が負担するのかが明記されているはずです。判断できないときは、管理会社やオーナーさんに連絡する際に尋ねてみてください。

設備の劣化による水漏れのケースでは、オーナーさんの責任になるので工事にかかる費用はオーナーさん持ちです。

ただ賃貸の契約内容によっては、「わずかな修繕費用は自己負担となる」と明記していることもあります。わずかな修繕とは、蛍光灯や電球といった消耗品が切れたときに、自分で購入して交換することです。水道内のパッキンについてもこの「わずかな修繕」に含まれることが多いです。

また居住者の不注意による水漏れトラブルのケースでは、当たり前ですが居住者負担となります。原則として、オーナーさんも居住者も火災保険に加入していることが多いので、修繕費用については火災保険でまかなうことがほとんどです。

居住者の中には火災保険に未加入、あるいは当初加入していたけど更新できていないといった場合もあり、そのときは工事費用額を自分で負担しなければなりません。

水漏れの被害状況によっては数百万円の自己負担額になることもあります。よって、賃貸物件に住むときは、火災保険加入が必須となります。

自信がないときは専門業者に依頼
自己負担で修理するとき、自力で修理するか、専門業者に依頼するか選ぶことになります。忙しくて自己修理する時間がないときや、修理の際に他のパーツを壊してしまうのが心配なときは、無理せず専門業者に依頼するのがおすすめです。

ただし、プロフェッショナルに頼むと費用がかかります。

自己修理するとき、必要となる材料・工具類は自分で用意しなければなりません。その準備費用は、おおむね数百円から数千円程度とみていいでしょう。

管理会社に連絡
水漏れ問題が発生したとき、第一に管理会社へ連絡をすることが大事です。

見切り発車で対処しようとすると被害が拡大してしまい、最悪のケースでは自分が責任を負うことにもなりかねません。

したがって、焦らずに管理会社へ連絡しましょう。呼ばれた管理会社はまず現場チェックをおこないます。

管理会社の従業員で対処が厳しいときは、水漏れの応急処置をするために専門の工事業者を派遣してくれます。工事業者は現場で被害状況のチェックと応急処置をしてくれますが、水漏れの原因が判明しないときは水漏れ調査に協力する必要があります。

上の階からの水漏れケースでは、上階住人の協力もいるので解消されるまでに時間がかかることがほとんどです。水漏れ原因がわかったら修繕工事をして終わりますが、住人が負担するときは保険会社への報告が必須となります。

水漏れを防止するためのポイント

賠償金がかなり高くなる場合もある水漏れ問題。そういった事態を避けるには、どうすればいいのでしょうか?

ここからは水漏れ問題を防止するための4つのポイントをご紹介します。

ポイントの1つ目は、排水管です。排水管は、通常台所や洗面台のドアを開けた奥の方にあります。ここには排水や給水、給湯といったいくつかの管が通過しており、中でも最も太いものが排水管です。この管のジョイント部分のパッキンは10〜15年くらいで老朽化し、水漏れ原因となるので注意しなければなりません。

給水管は、排水管と同様に台所や洗面台の下部にあります。こちらは排水管よりも細いものですが、同じくジョイント部分のパッキンが傷みます。

ポイントの2つ目は、給湯管です。給湯管も給水管とほぼ同じ場所にあります。よって、台所や洗面台のドアを開けると確認できます。ほとんどのケースで、給湯管が「赤」給水管が「青」といったように色分けされており、わかりやすくなっています。

調べる箇所は給水管と同じくジョイント部のパッキン類です。

ポイントの3つ目は、エアコンです。エアコンの水漏れの大部分はドレンホース部分の詰まりによるものです。ドレンホースとは、エアコンから出される水分を外部へ流すホースのこと。この内部にホコリやゴミ汚れが詰まっていたり、変に曲がっていたりすると水漏れ原因になります。

こまめにドレンホースの排水口をチェックし、もし詰まっていたら用済み歯ブラシなどでかき出しましょう。

ポイントの4つ目は、排水溝のメンテナンスをまめにすることです。この他に水漏れで注目したい箇所として、バルコニーなどの排水溝があります。

この場所に枯れ葉や砂などの汚れがたまると、台風にあったときに排水が追いつかずに屋内や階下へ雨水が流れていくことがあります。この場所もまめに清掃することをおすすめします。

上記のポイントについては日頃から意識して取り組み、メンテナンスや清掃をまめにするように心がけましょう。

水漏れ原因を明確に知ることが大切

賃貸物件の水漏れトラブルにおいて1番大事なのは、どこで発生しているのかです。自分がしてしまったのか、管理者サイドも責任なのか、他の部屋に住む人の責任なのか、それによって負担金額がゼロになることもあります。反対に数百万円に上ることもあります。

ここの認識は曖昧にせず、管理者サイドにきちんと特定してもらうようにしましょう。

まとめ

今回は、賃貸物件で水漏れが起こったときの対処方法と費用負担について解説してきました。水漏れの場所によって責任の所在が大きく変わることをご理解いただけたのではないでしょうか。

あなたのご自宅の水漏れ事態の判断材料として、ぜひ参考にしてみてください。

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