水コラム
水回り
賃貸のトイレで水漏れしたら?適切な対処法でトラブル回避!
賃貸物件の水回りトラブルで多いのが、トイレからの水漏れです。自分の自宅ではないため、対応に困ってしまう案件でもあります。どこに連絡を取ったらよいのか、費用は誰が払うのかなど、わからないことだらけです。
そこでこの記事では、発生後の対応や対処法などを紹介していきます。また修繕費の割合や、二次被害が起こってしまう可能性も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
賃貸のトイレで水漏れ発生!まずやるべきことは
水漏れを発見したときは、一旦落ち着いてから応急処置をすることが大切です。やるべきことを順番に説明します。
応急処置を行う
応急処置として、まずは止水栓や元栓を止めましょう。ドライバーなどを使いネジを右に回して水の流れを止めてください。ウォシュレットを使用している方は、電源コードを抜いてから、濡れている箇所をしっかりと拭きとります。
賃貸の契約書を確認する
次に賃貸の契約書を確認しましょう。契約書にはトラブルが発生したときの取り決めが記載されています。どのような取り決めになっているのか確認しておきましょう。
自分で直せる水漏れかを判断する
被害が大きくなく、簡単に直せるものであれば自分でできるか検討してみましょう。少量の水漏れで、パッキンの交換を行えば直せるものもあります。まずは現状をよく確認しておきましょう。
管理会社か大家さんに連絡をとる
自己処理ができない場合や被害が大きい場合は、管理会社か大家さんに連絡をとりましょう。連絡をする際は、状況をしっかり伝えられるように、被害状況をメモ書きしておくと話がスムーズに進みます。
賃貸のトイレで水漏れした場合の費用は誰が払う?
借りている部屋のトイレで水漏れを起こした場合は、貸主が支払うことが一般的です。ではどの基準で、支払いの義務が発生してくるのでしょうか。それぞれの基準を解説していきます。
賃貸で水漏れした場合は基本貸主負担
経年劣化による破損や通常生活のなかで発生した場合は、貸主が修繕費を支払うと決められています。なにもしていないのにトラブルが生じた場合は、契約書を確認したうえで管理会社へ連絡してください。
こちらで業者を手配した場合は、領収書を必ず発行してもらい管理会社へ提出しましょう。すぐに対応してもらえない場合は、管理会社に手配することを連絡して、あとから請求することが可能です。
水漏れの責任が借主にある場合は借主負担
トイレを故意に壊した場合や、分解や改造してトラブルが生じてしまったときは借主に責任があります。こちらに原因がある場合は、自分で直すか業者に依頼する方法で対処してください。
パッキンの劣化やナットのゆるみであれば、自分でもできる作業ですが、直すことに不安があったり被害が大きかったりする場合は、はじめから業者に依頼することをおすすめします。水回り配管の調整などは安く済みますが、タンク本体の修理などは高額です。
特約がある場合は借主負担
契約書に「設備の修理は借主負担」などの特約がついている場合は、経年劣化でトラブルが発生した場合でも借主負担です。管理会社とのトラブルにならないよう、契約書はしっかり確認しておきましょう。
入居時にトイレなどで水漏れしていないか確認
トラブルを回避させるためには、入居した日にトラブルがないか確認することです。部屋を見学に行ったときは、水回りや電気は止まっている状態になります。そのため入居当日にすべてをチェックし、不具合があれば直してもらいましょう。
賃貸のトイレで水漏れしたときの主なトラブル
賃貸での水漏れは、対人関係のトラブルにも発展します。以下は、賃貸でトイレが水漏れした際に起こりやすいトラブルの一例です。
他の入居者へ被害が拡大
床に漏れ出した水は、ほかの入居者にも被害が及びます。とくに下に住んでいる人がいる場合は要注意です。下階の天井から水がたれてしまう恐れがあるため、家財などを破損させてしまうと近隣トラブルにつながります。
ほかの入居者へ被害が拡大してしまった場合は、個人賠償責任になります。しかし、入居時に加入した火災保険の特約で、対応できるケースがあるため確認しておきましょう。
修理費用が高くて払えない
個人負担で修理する場合、思いもよらず修理代が高額になるケースもあります。床や壁が浸水してしまうと、張替えなどの工事もプラスされるのです。そのため高額すぎて費用が払えないトラブルが考えられます。
回避するには、火災保険の特約で借家人賠償責任保険をつけておくこと必要があります。入居時に加入した火災保険を再度確認しておきましょう。保険がトラブルの解決手段になることが多いため、どこまで保障してもらえるのか確認することも大切です。
管理会社が対応してくれない
管理会社の対応が遅い場合や、対応をしてくれないトラブルもあります。待っていても連絡がない場合は、自分で業者に依頼する旨を伝え、業者を手配しましょう。
責任が借主にない場合は、あとから管理会社へ請求ができるため領収書は必ず貰っておきましょう。また、家賃の減額を求めることも民法第611条で定められています。管理会社と交渉しなくてはなりませんが、検討してみてはいかがでしょうか。
水道料金が高くて払えない
亀裂が入っている場合や、破裂して大量の水が噴き出した場合、壁内の配管が故障して気がつくのが遅れた場合などは、水道料金が高額になる可能性があります。
この場合のトラブルでは、減免申請ができる場合もあります。発見が遅れて高額になった場合や、壁の中、床下などのトラブルに対応してもらえます。申請できるかどうかを、依頼した指定業者に相談してみましょう。
賃貸のトイレで水漏れした場合の直し方
簡単な修理は自分で直すことも可能です。ただ直せるものは軽微なものであり、難易度が高まるものは、逆に壊してしまう可能性もあります。そこで自分でできる修理を少しだけご紹介しますので、参考にしてください。
ナットの緩みやパッキンの劣化は自分で直せる
配管のナットの緩みやパッキンの劣化で、トラブルが発生している状態であれば自力での修理が可能です。止水栓を停止したあと、接続部分のナットを締め直してください。内部にあるパッキンは、ナットを緩めてから新しいものに交換しましょう。
つまっている場合はアイテムを使って対処する
配管がつまっている場合は、ラバーカップやワイシャーブラシを使用して解消させてください。ホームセンターなどで購入できるアイテムです。原因によっては解消できないこともあるため、試しても効果がないときは業者に依頼してください。
結露していないか確認してみる
水が漏れ出しているのに原因がわからないときや、場所が特定できない場合は結露を起こしていないか確かめましょう。湿気やほかの部屋との温度差があると、トイレが結露して濡れることもあります。慌てずにまずは原因を探しましょう。
まとめ
水回りトラブルは、早急に対応することが大切です。まずは、慌てずに応急処置を行いましょう。水の流れを止めることを先に考えてから、濡れている箇所を拭き取る順序です。ウォシュレットを使用している場合は、電源を抜いてください。
あまりにも状況が酷い場合は、処置をしたあとに管理会社やほかの入居者へ報告を入れてください。そうすることで、対人トラブルを回避できます。費用の問題や業者探しなどは、管理会社と話し合うことが大切です。
契約書に従って話を進めましょう。それと同時に、火災保険の特約が使用できるかの確認もしておくことが重要です。早めの対処でトラブルを回避しましょう。
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